好きな小説があって、イタロ・カルヴィーノの「マルコ・ポーロの見えない都市」という本ですが。(うろ覚えですが)
(うろ覚えですが)その中で登場人物がなぜ旅をするのかと問われている箇所があります。
「自分だったかもしれない人を見に行く。そして自分に足りないものを知り、自分が持っているわずかなものに気づく」というようなことを言っていた記憶があります。
私も旅をする一番の理由はこれなのかなと私も思います。
海外留学していた時もそうですが、海外に行くととんでもない常識や文化、考え方に刺激を受ける機会が多いです。
日本国内を何回か引越しているので日本国内でさえ土地によってゴミの捨て方も違いますし、制度も、人間の気質の傾向も変わってくるように思います。
色々な人や考え方に触れることによって、自分の考えの狭さに気づき自分の国のいいところ、悪いところ、世界を良くするためにはどうしたらいいか(ちょっと壮大すぎ?)など色々な考えが浮かびます。
富裕層と貧困層の差に驚き、物乞いに胸を痛め、私だってお金持ちではないけれど旅を悠々としている自分も恥ずかしくなったり。
発展途上国の道端のゴミの多さに驚くことも。一人で考えを巡らせながら、いつか、また今の自分にできる範囲でも何かをしよう、と日々の暮らしの考え方も変わってきます。
旅ができるだけでも贅沢なことですが、ただ楽しかったで終わらない旅をこれからも、生きているうちにたくさんしたいと思います。